発達障害者にとって安心して働ける場所を探すのは大変です。そんな発達障害者の人が働くことを目的とした農業法人が最近国の認定を受け、本格的にスタートするそうです。
これは金沢市でブルーベリー栽培を手掛ける農業法人「金沢ちはらファーム」さんです。
記事によると、発達障害者の人が常時で1人、不定期で7人働いているそうです。今後さらに増やしたいとのことです。
発達障害者の人は対人関係が苦手な人も多いですが、農業は対人関係が少ない仕事だと思うので発達障害者の人にお勧めかもしれませんね。またこの農業法人のように周囲の理解とサポートが得られる場所なら長く働けそうです。
ちなみに「ひきこもり」の人にも農業は向いている仕事の一つだそうです(引きこもりでも長続きする仕事は遺跡発掘と農業!?)
今後どうなっていくかは未知数ですが、このような発達障害の人も働ける仕事の場がどんどん増えていけばいいなと思います。
農水省認定
金沢市の中山間地でブルーベリー栽培を手掛ける農業法人「金沢ちはらファーム」が、六次産業化・地産地消法に基づいて申請した事業計画が農林水産省の認定を受けた。九日に認定書の交付式がある。
農業法人は、NPO法人「アスペの会石川」と発達障害の子どもを持つ親が出資して二〇一二年四月、発達障害者の就労を目的に設立した。同市茅原町の農地を借り受け、ボランティアの協力も得て整備。同年秋、二年もののブルーベリー千二百本を鉢に植えた。
健常者のほか、発達障害者を常時一人と不定期で七人ほど雇用する。ブルーベリーは殺虫剤を使わず、野菜は農園近くの畑で無農薬・無化学肥料で栽培。現在、ブルーベリーの木には実が付き、間もなく初めての収穫期を迎える。
事業計画では、来年から観光農園を開く。ブルーベリーを直売するほか、ブルーベリージャムの製造や、ブルーベリーの剪定(せんてい)枝などを培地として栽培したキノコを粉末加工しサプリメントの原料として販売する。農園近くにカフェレストランを開設する構想もある。
認定は、農業改良資金の償還期限の延長などの特例や農林水産物の加工販売施設の整備に対する補助を受ける前提条件となる。
前田泰一代表取締役(64)は「発達障害者は対人関係が苦手で、作業内容を理解できるように根気強く説明する必要があるが、周囲の理解と努力があれば仕事はできる」と話す。すでに耕作放棄地の解消、発達障害者の就労、安全で安心できる農作物の提供につながっており「さらに事業を軌道に乗せ、発達障害者の受け入れを少しずつでも増やしていきたい」と意欲的だ。 (松瀬晴行)
参考記事:金沢ちはらファーム事業計画 発達障害者雇用に道