いままでに「頭がもやもやした状態」になったことはありませんか?
これはブレイン・フォグと呼ばれる症状です。
ADHDの人によくある症状だと言われています。
ブレイン・フォグの状態になると、物事をクリアに考えることができずまるで霧の中を歩いているように感じられます。
そのため、周りで何が起きているのかを認識するまでに時間がかかってしまうのです。
またブレイン・フォグの状態になると、集中ができなくなります。
それは気が散っているからではなく、思考がまとまらないということなのです。
そのようなときに集中することを強いられると、余計に疲れてしまいます。
目次
ブレイン・フォグは「集中力欠陥障害(Concentration Deficit Disorder)」
研究者のラッセル・バークレーらは、このブレイン・フォグの症状を集中力欠陥障害(Concentration Deficit Disorder)と名付けました。
このブレイン・フォグの症状は、これまで「テンポの遅い頭の働き(Sluggish Cognitive Tempo)」と言われてきました。
しかしバークレーはこの用語があまり好ましくないと考え、集中力欠陥障害という名前をつけたのです。
バークレーはこの症状を第二の注意欠陥障害として見ています。
ADHDの注意欠陥障害とは別のものですが、重なる点もあります。
集中力欠陥障害(ブレイン・フォグ)の特徴
集中力欠陥障害(ブレイン・フォグ)には、次の特徴があります。
- 空想にふけりやすい
- 退屈な状況に我慢できない
- 動揺しやすい
- じろじろ見る
- 霧の中にいるように感じられる、または霧の中をさまよっているような意識
- 無気力、他の人より疲れやすい
- 不活発(低活動)
- 動きが遅い
- 質問や説明を正確に理解することが難しい
- 無関心、引きこもり
- 受動的
- 物事を完成させるまでに時間がかかる
集中力欠陥障害(ブレイン・フォグ)の対策は?
この集中力欠陥障害(ブレイン・フォグ)の対策として一番効果的だとされているのが認知行動療法です。
また、ADHDの治療薬のストラテラも、ブレイン・フォグを改善する効果が期待できます。
その他の集中力欠陥障害(ブレイン・フォグ)の対策法
ほかに、ネットなどで紹介されている、集中力欠陥障害(ブレイン・フォグ)の対策法は以下です。
- 歩く、ジムに行く、走る、何度も階段を下りる。毎日運動をする。
- 質の良い睡眠をとる
- 水を飲む
- コーヒーを飲む
- 15分だけ何か精神的に楽しめることをする。
- 場所を変える。例えば別の部屋に行ったり、ベッドから出るなど。
- 何か食べ物を食べる。チョコレートがおすすめという人も。
- ブレインフォグの状態のときに何を考えているのかを日記につける。そうすることで考えをまとめたり、脳が動き出すのを助けることができます。
参考記事:Understanding Brain Fog in Adults with ADHD
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