ADHDの人に喫煙者が多いのは有名です。
タバコがADHDの症状を和らげるように思えるのが理由のひとつです。
しかし、もちろんタバコは体によくありません。そこで、喫煙者のADHD人が知っておくべき4つのことを紹介します。
1.「ADHDの喫煙者は2倍」
ADHDの喫煙者は約2倍です。そして禁煙できる人は少ないのが現状です。
ニコチンは短い時間ですが集中力を高める助けになります。考えられる限りでは、これがADHDの人に喫煙者が多い理由です。
また、ADHDの人たちはタバコを吸うと落ち着けるとも考えています。しかし、研究では逆に多動性が悪化することがわかっています。
2.「ADHDの治療薬が禁煙の助けになる」
ADHD治療薬のコンサータは禁煙の助けになる可能性があります。
2005年と2008年の間でこの仮説を元に実験が行われました。その結果、コンサータでADHDの症状を減らすことにより、禁煙が成功する事例が増えました。
また、テストの結果を分析したところ、喫煙者の中でもADHDの症状が重い人のほうがコンサータが効果的に作用することがわかりました。
さらに、多動性よりも注意力の改善により効果的であることもわかりました。
コンサータに関してはこちらの記事も参考になります。
・ADHDに効果のある薬、「コンサータ」と「ストラテラ」とは?
3.「禁煙で不安が増えたりうつにはならない」
喫煙者の多くはタバコで不安を減らせると考えています。
喫煙者が外に出て最初にするのはタバコを吸うことです。これが喫煙者がタバコを止めるのを恐れる理由の1つです。
また、過去の研究では禁煙の副作用としてうつ状態になることが指摘されていました。
しかし最新の研究では、禁煙で気分が改善するか変化のないことがわかっています。
研究によると、禁煙に成功した110人に不安とうつ状態のサインが見られました。しかし、禁煙に失敗した145人にも、同じように不安とうつ状態のサインが確認されたのです。
また、禁煙で不安が減少することもわかりました。しかも、その症状は禁煙を開始して1週間ですぐに表れ、禁煙の試みが終わるまで継続しました。
ただし、ADHDの喫煙者の中には禁煙でうつなどが悪化する場合もあるので、禁煙する際にはサポートが必要なことがあります。
4.「禁煙を何度も繰り返すことが大切」
ADHDの喫煙者は、失敗してもいいので禁煙を何度も繰り返すことが大切です。
禁煙に成功した人は何度も禁煙に失敗しています。失敗を繰り返すことで何がうまくいかないかを学んでいくのです。
また、タバコに関してはこちらの記事も参考になります。
・大人のADHDの二次障害としてタバコを吸い、ニコチン依存が生じる?