アスペルガーや自閉症のある人を積極的に雇用している世界の企業を紹介します。
主にアメリカを拠点とする企業なので、日本人が雇用される可能性は少ないと思いますが、世界にはこんな会社もあるという参考になるのではないでしょうか。
目次
1.「マイクロソフト社」
マイクロソフト社は、2015年から自閉症の人を雇う試験的プログラムを開始しています。
これは、マイクロソフト社のメアリー・エレン・スミス氏の発案で、自身も自閉症の息子がいます。
自閉症の人を雇うのは、自閉症の人にはプログラミングやコンピュータ関係の仕事に没頭したり、得意な人が多いことも関係しています。
ただし、採用は一般のものと同じように厳しいです。面接が何回も行われたり、試験的なプロジェクトに参加したりすることで、適性を判断されます。
2.「フォード・モーター社」
フォード・モーター社は、ミシガン州の自閉症団体と協力し、自閉症の人が働く経験が得られるよう、自社で働く機会を提供する試験的プログラムを開始しています。
3.「ウォルグリーン社」
ウォルグリーン社はアメリカの薬局チェーンです。
2007年から、サウスカロライナ州で自閉症の人を雇用する試験的プログラムが行われています。
このプロジェクトは、自閉症の息子を持つウォルグリーンの役員ランディ・ルイス氏の発案です。
ルイス氏によると、これは慈善活動ではなく、すべての人に平等な雇用機会を提供することを目的としています。
4.「Platinum Bay Technologies社」
Platinum Bay Technologiesはソフトウエア会社です。
創業者のスティーブ・アンドリュース氏は、33歳でアスペルガーと診断されました。
この会社の目標は、自閉症の人々に力を与えることで、自閉症の人への偏見をなくすだけでなく、自閉症の人が成功するのを手助けすることです。
そのため、同社では自閉症の人が働きやすい職場環境も目指しています。
5.「Extraordinary Ventures」
Extraordinary Venturesは、アメリカノースカロライナに拠点を置く組織で、自閉症の人を含む障害のある人のためのスモールビジネスの創造と育成に重点を置いた非営利団体です。自閉症の人に働く機会を提供しています。
洗濯代行サービスや、プレミアムキャンドルの生産と販売、犬の散歩代行サービス、会議やミーティングのためのスペースを貸し出すサービスなどを行っています。
6.「Spectrum Designs社」
Spectrum Designs社は、ユニークなTシャツをデザインする会社です。
この会社は自閉症の子どもを持つ母親によって2011年に創設されました。最初は他の自閉症の2人の若者とともに自宅の裏庭から始まりました。
その後会社は成長を続けており、自閉症の人を雇用する機会も増えています。
7.「SAP社」
SAP社は、自閉症の人を積極的に雇用し、解析やソフトウェアのテストに関連する仕事を行っているソフトウエア会社です。
自閉症の人を雇用する理由は、自閉症の人が記憶力や知的能力が高く、また細部への注意やパターンを見分ける能力に優れているからです。
8.「Chocolate Spectrum社」
Chocolate Spectrum社は、チョコレートを製造する家族経営の会社です。自閉症児の親でもあるヴァレリー・ハスコウィッツ氏により設立されました。
ハスコウィッツ氏は、学校を卒業した息子に有意義な活動を提供するため、この事業を開始することにしました。
この会社によって、ハスコウィッツ氏の息子は仕事を得ることができただけでなく、人格も改善され、より幸せになれました。
この会社は自閉症の人にトレーニングと仕事の機会も提供しています。
まとめと感想
以前から自閉症の人にはコンピュータ関連の仕事に適性があると言われていますが、やはりコンピュータ関連の会社が自閉症の人を積極的に雇用していますね。
中には完全に戦力として雇用しようとしている会社もあります。
また、実際に自閉症の子どもを持つ幹部役員などが関係しているパターンも多いです。自閉症がどのようなものかをより理解しているからかもしれません。
参考記事:Companies that Hire Adults with High-functioning Autism or Asperger’s