ADHDの人は目先の快楽を優先し、長期の計画が立てられない?

大人のADHDの特徴に「長期の計画が立てられない」があります。

ADHDの人は長期的な計画よりも目先の快楽を優先しがちなのです。

脳の研究によると、これはADHDの人の脳の特徴と関係があります。これは「報酬遅延勾配」と言われるものです。

「報酬遅延勾配」は「報酬の得られるタイミングが遅くなればなるほど、その報酬の価値を低く見積もる」という現象のことです。

これを示すわかりやすい例があったので、紹介します。

例を挙げて説明します。報酬のもらい方として、以下の2つが用意されていたとします。

10回腹筋運動をした直後に1000円もらえる
1日10回の腹筋運動を1週間続けてできれば14000円もらえる
計算すればわかりますが、腹筋1回あたりの報酬は前者は100円で、後者は200円です。後者を選んだ方が倍の報酬がもらえることになります。

しかし人間は、時間的に遠い報酬については、実際の価値よりも値引いてとらえる傾向があるそうです。これが報酬遅延の勾配です。

ADHDの方では、この値引く割合が他の人に比べて急だというのです。つまり「1週間も腹筋を続けてそのあとにしかもらえない14000円よりも、すぐにもらえる1000円の方がいい!」と思いやすいのです。

大人のADHDと「報酬遅延勾配」の話

つまり、ADHDの人は、目先の快楽につられて結局損をする選択をよくしてしまうのです。

また、大人のADHDの人は地道な努力も苦手です。なぜなら、すぐに報酬がもらえないからです。

日本では地道な努力が賞賛される傾向がありますから、地道な努力が苦手な大人のADHDの人は周囲から非難されることが多くなるのかも知れませんね。

しかし、これはあくまで脳の構造が問題で、本人の責任ではありません

対策は?

それでは、ADHDの人が長期に計画を立てられるようにするのはどうしたら良いでしょうか?

対策としては、こまめに報酬を設定することです。すぐに報酬を欲しがる脳の構造を利用して、すぐに報酬がもらえるようにします。

意識改革や努力も大切だと思いますが、脳の構造が原因なので、それを考慮した方法を考えたほうが良いと思います。


ADHDの人の「やる気」マネジメント 「先延ばしグセ」を「すぐやる」にかえる! (健康ライブラリー)

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