何か新しいことを始めてもいつも続かず、よく三日坊主になってはいませんか?
特に、ADHDの人は飽きっぽくて物事を長く続けられない人が多いように思われます。
そのため、周りから「意志が弱い」と批判されたり、自分を責めて落ち込んでしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、ADHDの専門家によると、ADHDの人に必要なのは強い「意志」ではなく「習慣」です。「習慣」は無意識的に繰り返し行っている行動のことです。
それでは、なぜ習慣が重要なのでしょうか?以下でその理由を紹介します。
目次
「ADHDの人に「習慣」が重要な理由」
1.「「習慣」が「自己コントロール」の助けになる」
ADHDの人の問題の1つは、「自己コントロール」がうまくできないことです。
自己コントロールができないと、毎日の生活で様々な問題が生じます。
そのため、「習慣」は生活の基礎を組み立てる上で助けになるのです。
基礎がしっかりしていれば、意志の力や自己コントロールに頼らなくても、物事を成し遂げたり、健康的な生活ができます。
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2.「習慣は「決める」ことを減らす」
ADHDの人は決めることが苦手です。決めるのに長い時間がかかってしまうこともあります。
しかし、「習慣」があれば決めなければならないことが減ります。
たとえば、毎日30分間の運動をする習慣があれば、今日運動をするかどうかを決めるために何時間も考える必要はありません。
運動の習慣が「決めること」の負担を減らし、意識を自由にしてくれます。
習慣は生活の質を改善することにつながり、またそれによって自信と自尊心が高まるのです。
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「良い習慣を作り上げる方法」
それでは、習慣を作るにはどうしたらよいでしょうか。
まず、新しく作りたい習慣を考えましょう。
最近問題だと思った行動をいくつか上げてください。たとえば、最近鍵をよく失くす、服が汚いなどです。
または、これまで時間がなくてできなかった、ADHDの症状を改善する行動を選んでください。たとえば、ビタミンを摂取する、定期的に運動するなどです。
これらをヒントに良い習慣を作り上げましょう。
1.「新しく作りたい習慣を決めて実行する」
新しく作りたい習慣が決まったら、あとはそれを実行するのみです。
たとえば、「毎日ベッドをきれいにする」や「家に帰ったら鍵をフックにかける」など、自分に必要な新しい習慣を考えそれを実行に移しましょう。
2.「成功のための環境を作る」
新しい習慣を実行するためには環境を変える必要もあります。
たとえば、新しい習慣が「服を床に放り投げないでハンガーに掛ける」ことなら、着ない服を処分して洋服ダンスに服を掛けられるスペースを作る必要があります。
3.「自分にご褒美を与える」
ADHDの人は、仕事が終わった後に何か「ご褒美」があると仕事を頑張れます。
新しい習慣を実行したら自分にご褒美を与えましょう。ご褒美は何でも良いです。
ただし、ご褒美は1週間も待つ必要はありません。すぐにご褒美を与えましょう。
そして、新しい行動が「自動的」に行われるようになると、ご褒美はもう必要なくなります。
4.「記録をつける」
毎日、新しい習慣を実行したらそのことを記録しましょう。
台所のカレンダーに星をつけたり、コンピューターに記録したり、アプリを使用したりすればOKです。
5.「パニックにならない」
時には、習慣が続かなくなることもあるでしょう。
たとえば、旅行に行ったり、ストレスになる出来事があったりしたら、良い習慣は中断してしまうかもしれません。
しかし、心配は不要です。これは誰にでもよくあることです。自分を責める必要はありません。
また、もう一度行動を始めればいいだけなのです。
参考記事:Why Habits are Better than Willpower