
インセルの5人に1人が、過去2週間ほぼ毎日、自傷行為を考えていた。
これは、イギリスのスウォンジー大学の研究グループによる、世界最大規模のインセル調査で明らかになった事実です。
本記事では、この調査をもとに、インセルの特徴とその背景、そして社会的な課題についてわかりやすく解説します。
目次
インセルとは何か
インセルとは、女性との恋愛経験や性的経験を(求めているにもかかわらず)持つことができない男性のことです。
日本のいわゆる非モテや弱者男性とも共通点が多いです。
世界最大規模の調査とは
このインセルについての世界最大規模の調査が行われました。
この調査を行ったのは、イギリスのスウォンジー大学の研究グループです。
これによってわかったインセルの特徴は以下です。
インセルの特徴①:深刻なメンタル不調
インセルは、精神状態が非常に不安定な傾向があります。
うつ症状を抱える人が多く、自殺願望を持つ人も少なくありません。調査によると、インセルの5人に1人が、過去2週間の間ほぼ毎日、自傷行為を考えていたことがわかりました。
これは、単なる「恋愛ができない人」というレベルを超え、深刻なメンタルヘルスの問題を抱えている層が多いことを示しています。
インセルの特徴②:発達障害との関連
調査では、インセルの中に発達障害、とくに自閉スペクトラム症(ASD)の傾向を持つ人が多い可能性も示されています。
対人コミュニケーションの難しさが、恋愛や社会的孤立につながっているケースも考えられます。
インセルの特徴③:強い敵対意識
インセルは、以下のような対象に対して敵対的な感情を持つ傾向があります。
- フェミニスト
- 女性全般
- 一般社会
- 左派的な価値観
差別意識やミソジニー(女性嫌悪)を抱えているケースもあり、社会との断絶を深める要因となっています。
インセルの思想は「極右」ではなかった
これまでインセルの政治思想は「極右的」と言われることもありましたが、今回の調査では平均的には中道左派に近いことがわかりました。
ただし例外もあります。「暴力の正当化」に同意した約5%の人たちは、中道右派であることがわかりました。
つまり、一部に過激な層はいるが、全体像はもっと複雑です。
これは日本にも関係する問題
この問題は、海外だけの話ではありません。
日本でも
- 非モテ
- 弱者男性
- 孤立した若年男性
といった層が増えており、同様の構造が見られる可能性があります。
社会の一員として受け入れ、支援することが重要な課題
研究者はこの調査の結論として以下のように述べています。
このように絶望や鬱屈を抱え、精神的に不安定になりがちな男性たちを社会の一員として受け入れ、適切な支援を行う方法を見つけることも、重要な課題の一つである。
つまり、重要なのは排除ではなく、支援という視点です。
インセル問題の本質
この問題の本質は単純です。
- 恋愛の問題ではない
- メンタルヘルスと社会的孤立の問題
インセルは、精神的な問題や発達特性を抱えている可能性が高く、適切なケアやサポートが必要な存在だといえます。
まとめ
- インセルの5人に1人が自傷を日常的に考えている
- メンタル不調や発達特性との関連がある
- 思想は一枚岩ではない(中道左派が平均)
- 日本にも無関係ではない問題
社会としての支援が重要な課題になっています。


