栗原類さんと言えば、高身長のイケメンモデルであり、またテレビのバラエティ番組でも活躍しています。独特のキャラクターが印象的ですが、最近発達障害に関する本を書いたことでも話題になりました。
そんな本、『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』についての、ノンフィクションライター最相葉月さんの書評が興味深かったので紹介します。
栗原類さんは子ども時代に米国で発達障害と診断されたそうです。栗原類さんの母親泉さんはシングルマザーで、日本に帰国後も一人で栗原類さんを育てたそうです。
米国と違って、日本はまだまだ発達障害の支援は不十分です。さらに現在と違い、栗原さんがまだ小さいころは、日本でも発達障害という言葉自体まだよく知られていなかったと思います。
そんな中、栗原類さんのお母さん泉さんの目標は栗原類さんを「できる子よりも好かれる子」に育てることだったそうです。
日本には米国のように充実した支援体制はない。泉さんは類くんにとってのベストを探った。同級生が簡単にできることに何倍もの時間がかかるため、早めにできるのではなく「できた」ことをよしとする。文章を書くことや時間を守ることが苦手なため、スマホやパソコンを存分に使わせる。場の空気が読みづらい時は言葉ではっきり伝えてもらうなど、周囲にあらかじめ障害を説明してトラブルを最小限に抑えた。できる子より、好かれる子。奮闘の末に二人が探り当てた目標地点だ。
確かに栗原類さんをテレビで見ると、不器用ながらも他人に対する気遣いが非常に伝わってきます。ただし気を使いすぎて疲れてしまうのではないかと心配になったりもしますが・・。
発達障害の人が社会を生き延びる方法として、何か他の人にはない技術を身に着けるという方法が一つあると思います。特に仕事をする上ではそうだと思います。いわば「できる子」になる方法でしょうか。しかし栗原さんの生き方はそれとはまた少し違っているように思えました。
もしかしたら日本だと「できる子」というのはわりと迫害されやすいので、栗原さんのように「好かれる子」になったほうが生きやすいのかもしれませんね。
参考記事:(売れてる本)『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』 栗原類〈著〉