意外に思う人もいるかもしれませんが、「ビタミンD」はADHDの症状を改善する効果が期待できるそうです。これは最近発見された事実です。
「ビタミンD」は、もともと骨を強くする効果が認められていました。ビタミンDはカルシウムを運ぶ役割を果たし、カルシウムを血液中に取り込むように働きます。
また、カルシウムの再吸収を促す効果もあります。ビタミンDは身体や精神を健康にする重要な役割を果たしています。
またビタミンDは、体内のホルモンと各組織が専門の受容器を持つ唯一のビタミンです。ビタミンDは、脳や、心臓、免疫システムなど、体の全ての部分の働きに必要なのです。
ビタミンDの体内レベルが最適であれば、多くの病気を防いでくれます。
たとえば、うつや、インフルエンザ、癌、心臓病、多発性硬化症、アルツハイマーなどの病気を防ぐ働きがあるのです。
このようにビタミンDはとても重要なものです。しかし、適切な量のビタミンDをとっている人は少ないのが現状です。
この理由の一つは、1980年代から多くの人が「日焼け止め」を使用し始めたことが原因だとも言われます。ビタミンDは日光に含まれる紫外線を浴びることで体内で作られるからです。
現代人の多くはビタミンDの健康に良い最適量を満たしていないそうです。
目次
なぜビタミンDはADHDに重要なのか
「ADHD」と「ビタミンD」の不足には関係があります。
最近の研究で、「ADHDの子供」と「ADHDではない子供」を比較したところ、ADHDの子供にビタミンDが不足していることが発見されたそうです。
ADHDの子供の平均的なビタミンDの体内レベルは、16.6 ng/mlでした。しかしそれに対して、ADHDではない子供の平均的なビタミンDの体内レベルは23.5 ng/mlだったのです。
ビタミンDのADHDへの効果とは?
「ドーパミン」と「ノルエピネフリン」の増加が期待できます。ドーパミンとノルエピネフリンは、ADHDの症状を減らす物質です。
「アセチルコリン」を増加が期待できます。アセチルコリンは集中力の維持を助けます。
「記憶容量」と「実行機能」の神経細胞の成長促進が期待できます(記憶と実行機能は、ADHDの人にとってとても重要です)。
セロトニンの放出の助けが期待できます。セロトニンはうつ病やSADを改善させます。
「ビタミンD」をとるときのヒント
「体内のビタミンDのレベルを調べる」
体内のビタミンDのレベルを調べてみましょう。病院で検査を受けることができます。
「ビタミンDの量を増やす」
太陽の光の下で長い時間を過ごしましょう。
また、サケ、マグロ、サバといった脂肪性の魚からもビタミンDが摂取できます。魚をたくさん食べたほうが良いのかもしれませんね。
また、サプリメントもあります。
特に、「ビタミンD3」は「ビタミンD2」よりも健康的に体内のビタミンDのレベルの維持が期待できるようです。
「ビタミンDの量は適切に」
ビタミンDの適切な量は人によって異なります。
医者に相談し、あなたの健康状態だけでなく、ビタミンDのレベルや、体重、肌質などを考慮に入れ、適切な量を摂取しましょう。
「ビタミンDの体内レベルを再チェックする」
ビタミンDの摂取を一定期間続けた後に、ビタミンDの体内レベルをチェックしましょう。
ビタミンDのレベルが適切になっていれば、気分や、記憶、注意力などが(きっと)改善されていることに気が付くでしょう。
参考記事:How Does Vitamin D Help ADHD?
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