アスペルガーの人と定型発達の人は、思った以上に違うところが多いようです。
そのため、アスペルガーの人は定型発達の人と付き合うのに苦労することが多いです。
『アスペルガー流人間関係』という本では、「(アスペルガーの人は)自分にとって不自然な社会システムには距離を置き、自分の気持ちが惹かれるところに行く」ことが提案されています。
その例の1つが、サブカルチャーに関わる人と付き合うことです。
サブカルチャーに関わる人は、どこかアスペルガーの人と似ているところがあり、付き合いやすい人が多いようです。
私はいつも「へんてこさ」に惹かれ、サブカルチャーに関わる人たちに惹かれてきました。それだけでなく彼らも私に惹かれていました。変人たちの狭い世界に住む人たちに会うといつも、必ず仲良くなれるのです。
パンク、ヒッピー、ニューエイジ、変人、奇人、誰にでも自分と何かしらの共通項が見つかるのです。もちろん、全員にというわけではありませんが、彼らの中に私と同種の人が見つかる傾向があるのです。寛容で、開けっぴろげで、因習や社会の風潮を気にしない人たちでした。誰が何を考えていようとまったくどうでもいい人たち。
p172
サブカルチャーは、もとは「主流の文化(メインカルチャー)に反する個人のグループ」という意味です。支配的なメインカルチャーとは別の、一部の人達によって担われる独自の文化ですね。
具体的には、ロック音楽や、オタク文化などがサブカルチャーに含まれるようです。
アスペルガーの人も、定型発達者がメインの世界ではマイノリティですから、どこか通じるところがあるのかもしれません。
ただし、サブカルチャーはあくまで例です。アスペルガーの人の中には苦手な人もいるでしょう。
大切なのは、自分の気持ちが惹かれるところに行くことだと思います。
それは何でも構いません。何に気持ちが惹かれるかは、人によって異なるでしょう。
上にも書いたように、「自分にとって不自然と思われるところ(多くは定型発達者の世界)には距離を置き、自分の気持ちが惹かれるところに行く」がアスペルガーの人の処世術として役に立つのかもしれません。