「何もしようとしない」は良いことでもあります。
たとえば、平日を忙しく過ごした場合、休みの日はリラックスして、何もしないで過ごすのは自然です。そんな時は、何もしなくても罪の意識はないと思います。なぜなら、(平日忙しく過ごしたという)達成感を感じているので、何もしないがご褒美だと思えるからです。
しかしこれとは違う、別のタイプの「何もしようとしない」もあります。
これは、たくさんのネガティブな感情を伴います。たとえば、恥や罪、心配、不安、途方に暮れる感情などです。これは「しなければならないことがあるのに、何もしていない」から生じます。
この「しなければならないことがあるのに、何もしようとしない」のはなぜなのでしょうか?これは、ADHDの人によくあることです。私にも心当たりがあります。そこで、その理由を4つ紹介します。
目次
「何もしようとしない」4つの理由
1.「全てを中途半端にしたままで終わる」
1つのことを始めたと思ったら、途中で気が散ってしまい、また別のことを始める、その繰り返しで一日が終わってしまいます。
そして今日は「何もしていない」と思ってしまう。多くのことを始めたのに、結局何1つ終わらすことができていないのです。
2.「「冬眠モード」に入る」
ストレスがあり、回復するために引きこもる状態です。
そのため、しなければいけないことがあるのに、何もしないかできないのです。これは、何もしないでエネルギーを充電している感覚です。私もよくあります。
3.「1日中しなければいけないことを考えてしまい、逆に何もできない」
1日中、しなければいけないことを考えて、不安と心配を感じます。そして、いろいろなことをあれこれ考え、意識が次から次へとジャンプします。
結果的に、1日の終わりには特に体も動かしていないのに完全に消耗してしまい、何もできないのです。
4.「心が反発をして身動きができない」
しなければいけない仕事があるのに、心が反発している状態です。そして、身動きがとれなくなります。
そして、このように仕事や家庭で複数の仕事が前に進まないと、自信や自尊心は大きなダメージを受けます。
解決策は?
しなければいけないことは何かを正確に見極める
しなければいけない仕事がはっきりしないとき、何もしようとしない状態になります。
そうならないためには、しなければいけないことを正確に書き起こしましょう。たとえば、家の中のすべての部屋をきれいにする、仕事を片付けるなどです。
すべてを書き起こせば、行動に移す力が湧いてきます。また、もやもやした意識もクリアになるでしょう。
「心」がブロックしているものは何かを見極める
心理的な抵抗で前に進めないときは、抵抗を感じる仕事は具体的に何かを特定しましょう。以下がよくある理由です。
- 何から手を付けていいかわからず、途方に暮れるような仕事
- どうやったらいいかわからない仕事
- 他人とコミュニケーションをとらなければいけない仕事(電話をかける、公的機関の人と話をするなど)
- モチベーションが全く湧いてこない仕事
- 不安を感じる仕事
特定すれば、何をしなければいけないのか、何が前に進むのを妨げているのかがわかります。それから前に進みやすくなります。
他にも次の提案が参考になります。
- もし途方に暮れる感覚に襲われたら、取るべき行動のリストを書き出す。
- 何かのやり方がわからなかったら、すぐに GoogleやYouTubeで検索する。満足な情報が手に入れば、行動に移すことができる。ただし検索のし過ぎは気をつける。
- 多くのADHDの人は社会不安を抱えている。話をするのが怖い人のリストを作るのも有効。その人の名前を書いたり、その人と一緒に起きたことなどを書く。書き起こすことで、楽になる場合も。
- やる気が全く出ない場合は、自分にご褒美を与える。仕事をしたら、10分毎にご褒美を自分に与え、そして仕事が最終的に終わったら、さらに大きなご褒美を与える。
まとめと感想
以上です。私もこれはよくあることなので、気をつけたいと思います。
特に何もしなかったときは、時間を無駄にしてしまったという感覚が非常に大きいです。それで自己嫌悪になることもしばしばあります。
年を取ると余計にそう思うことが多いようです。
参考記事:ADHD and Doing Nothing