ADHDは男性に多いというイメージがありませんか?確かにADHDと診断されるのは、男性のほうが女性よりも3倍多いそうです。
しかしこれは必ずしも男性のほうが女性よりもADHDを持つ人が多いというわけではなく、ADHDの特徴が男性を基準に考えられてきたからだと言われています。
ADHDの症状の特徴は男の子に良くみられる特徴です。クラスを走り回ったり、授業中も友だちとおしゃべりしたり、基本的な課題に集中できなかったりすることです。
そのため、多くの女の子は先生や親からADHDの症状を見過ごされがちだと言われています。しかしADHDを持つ女の子は少なくありません。そこで見過ごされやすいADHDの女の子の特徴を紹介します。
目次
1.「勉強はできるけど厄介な生徒」
「やればできる子なんだけど、やらないの・・」
一般的に、女の子は男の子よりもおとなしくしているように教えられます。そのため、ADHDの女の子は頑張っておとなしく席に座り、先生の言うことを聞こうとします。
しかし結局は集中が続かず、先生に言われたことを覚えておくことができません。ただし先生からの質問にはきちんと答えられます。
ですからADHDの女の子は、勉強はできるのに怠けている生徒と思われがちなのです。
2. 「特定の事柄に極度に集中する生徒(ハイパーフォーカスな生徒)」
「彼女は読書が大好きです。それはいいことですが、他の宿題をやることも覚えなければいけません。」
ADHDの女の子は、読書や数学、あるいはスポーツなどに過度に集中します。まるで「レーザービーム」のように特定の事柄に過度に集中するのです。そしてその結果、それ以外のことが疎かになってしまいます。
例えば寝る前に新しい本を読み始めたら止められなくなってしまい、結局寝ないまま朝を迎えてしまいます。そしてそれが毎日のように続くのです。
3.「何もかも内側に溜め込んでしまう」
「彼女は全てのことに悩んでいます」
研究によると、ADHDの女の子は男の子と比べて不安を抱えやすいそうです。実際、ADHDの女の子は男の子よりも精神障害になりやすいのです。
4.「おしゃべり人形」
「彼女は席にじっと座っていられません。いつも他の友だちのところへ話をしに行くのです」
ADHDの男の子は教室で大きな声を出したり、明確な問題行動を起こすことが特徴です。しかしADHDの女の子の場合は、課題が終わるまで席にじっと座っていられないのが特徴です。
そして時々、このような女の子は「先生の手伝い係」になります。解答用紙を集めたり、黒板をきれいにしたり、他の生徒を助けたりします。
これらの行動はとても良いことのように思えますが、その行動の裏にある本当の理由(ADHD)はしばしば見過ごされてしまうのです。
5. 「一匹狼」
「彼女は自分だけの世界にいるように見えます」
ADHDの女の子の特徴として「一匹狼」というものがあります。これはおしゃべり人形とは反対の特徴です。
ADHDの女の子は、多くの時間を自分の想像の世界の中で過ごします。宿題をしなければならない時でさえも、想像の世界に入り込んでしまうのです。
そして彼女は質問をしたと思ったら、その5分後にまた同じ質問を繰り返します。さもなければ、頭の中でおしゃべりを始めるのです。
そして自分の机やロッカーには目も留めません。その結果、彼女の周囲はとても乱雑になってしまうのです。
6. 「リスクを引き受ける女の子」
「彼女はジャングルジムのてっぺんに登って、そこから飛び降りたのです!幸いなことに怪我はしませんでした。」
ADHDの男の子と同じように、ADHDの女の子も危険な行動をする時があります。彼女が次にどんな行動を起こすのか、全く予想がつかないのです。
危険な行動をする女の子は適切な決定能力がなく、衝動を抑えることができません。
彼女はなぜそのような危険な行動をしようと思ったのか聞かれても、自分でもよくわからないのです。
彼女はただ「ジャングルジムから飛び降りたら面白そう」と思い、そうしただけなのです。
参考記事:Girls And ADHD; What’s The Difference?
ASD(アスペルガー症候群)、ADHD、LD 女性の発達障害: 女性の悩みと問題行動をサポートする本 (親子で理解する特性シリーズ)
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