ADHDの治療は、ストラテラとコンサータによる薬物治療が一般的です。しかし、ADHDの治療は、薬物以外にもあります。特定の食べ物やサプリメントを摂取することでも、ADHDの改善が期待できるようです。
特に、薬は副作用が強く、苦手な人も多いと思います。そんな人は併用して食べ物やサプリメントを試してみても良いかもしれません。
以下の記事を参考にしました。
目次
「たんぱく質(プロテイン)」
たんぱく質が豊富に含まれた食べ物は、ADHDの改善効果が期待できます。
たとえば、牛肉、豚肉、家禽、魚、卵、豆、ナッツ、大豆、乳製品などです。
たんぱく質は、体内で神経伝達物質を作るために使用されます。ADHDの人はこの脳の神経伝達物質の働きが不足気味であることがわかっています。
脳の神経伝達物質(脳内の神経細胞の間で情報をやりとりする物質)であるドパミンやノルアドレナリンの働きがADHDの方では不足気味であることがわかっています。
また、たんぱく質は、「多動」を増やす原因となる血糖の上昇を防ぎます。
「バランスのとれた食事」
専門家によると、昼ごはんと夜ご飯は次のようにするとよいそうです。半分は果物と野菜で、四分の一をたんぱく質にします。残りは炭水化物で、繊維が豊富なものが好ましいです。たとえば、全粒小麦パスタ 、全粒粉パン、玄米などがよいそうです。
この組み合わせにより、空腹や栄養不足による行動の変化を最小限に抑えることができます。
「マルチビタミン/マルチミネラル」
特に偏食の多いADHDの子どもに効果が期待できるそうです。
「ビタミンB」
研究によると、ビタミンBが不足している子どもにビタミンBを与えたところ、IQのスコアが改善し、攻撃的・反社会的な行動が減ったそうです。
ビタミンBは、脳のドーパミン濃度を上昇させ、注意力を改善すると考えられるそうです。
「亜鉛、鉄、マグネシウム」
亜鉛はドーパミンを作る助けをします。亜鉛が不足していると、不注意になりやすいそうです。
また、鉄分もドーパミンを作るのに欠かせません。鉄分が不足すると、認知障害および重度のADHDになりやすいそうです。
「オメガ3脂肪酸」
オメガ3脂肪酸を摂取することで、ADHDの人の精神集中と認知機能の改善が期待できます。
魚などからも摂取できます。
「ピカミロン(Picamilon)」
ピカミロンは、GABA類縁化合物です。日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは栄養補助食品として販売されています。以下の記事が詳しいです。
ピカミロンは注意力の改善と攻撃的な行動を減らす効果が期待できるそうです。
ただし、日本では一般販売がされていません。
「イチョウと高麗人参(朝鮮人参)」
イチョウと高麗人参を摂取した大人と子どもには、衝動性と注意散漫の改善が見られたそうです。
「ピクノジェノール」
ピクノジェノールは、フランスの海洋松樹皮から作られた抽出物です。抗酸化作用のあるポリフェノールを豊富に含むサプリメントとして知られています。精力増強や美容サプリとしても有名です。
ピクノジェノールを摂取した子どもは、多動性が改善され、注意・集中力が高まったそうです。
ただし、幼い子どもには刺激が強いので、注意が必要です。中学生~大学生の、勉強で注意力と集中力が必要とされる年代に最適なようです。
最後に、これら食べ物やサプリメントを摂取する際には、一度専門家に相談することをおすすめします。
参考記事:10 Foods (and Supplements and Vitamins!) to Boost Your ADHD Brain