ADHDを持つ起業家の人は少なくありません。たとえばヴァージン・グループの創設者「リチャード・ブランソン」さんなどが有名です(ヴァージン・グループの創設者「リチャード・ブランソン」さんが語る、ADHDの人が成功する秘訣とは?)。
最近、ADHDの症状が起業にどのように影響するのかという研究が開始されたそうです。

最初の研究の結果(完璧なものではない)によると、衝動性や過集中のようなADHDの特徴が、起業家の成功にプラスの影響を与える可能性のあることがわかったそうです。
この研究は、ADHDと診断されたことのある14人の起業家を対象として行われました。研究者は、起業家の人に対して、仕事のことや、起業にいたるまでの道のり、ADHDの診断、経歴など、幅広いインタビューを行ったそうです。
インタビューの回答を分析した結果、ADHDの「衝動性」という特徴は、ビジネスを開始するという決断に密接に関係していることがわかったそうです。成功したビジネスの多くは、その決断による結果です。
また多くの起業家は、「過集中」が起業家の膨大な仕事を行う助けになっていると信じているそうです。一方で「不注意」という特徴は、起業家の会計業務や日常の業務を妨げていることもわかりました。しかし多くの起業家は、これらの仕事を別の人に任せています。また他の特徴、たとえば「多動性」も、起業家に必要とされるエネルギーとつながりのあることがわかったそうです。
これらの結果を見ると、少なくとも起業家の人に関しては、ADHDの特徴の多くがプラスになることがわかりますね。
ただしこの研究はまだ始まったばかりで、インタビューの数なども少なく、完璧なものではないそうです。
これまでのADHDの研究の多くは、ADHDのネガティブな側面を強調するものばかりでした。しかし今回の研究は、ADHDのポジティブな側面を明らかにできる可能性があるそうです。今後の研究が期待されますね。
参考記事:Certain ADHD Traits May Benefit Entrepreneurs, Study Says