過去の失敗を思い出して恥ずかしくなったことはありませんか?
または同年齢の友人と比べて現在の自分の状態を恥ずかしく感じたりしたことはありませんか?
ADHDの専門家によると、「恥」という感情はADHDの人に大きな影響を与えるそうです。
「恥の感情」はADHDの人に多くの問題、たとえばうつ病や、不安、依存症などをもたらします。
そこでADHDの人が恥を感じる理由と、恥を消す方法を紹介します。
特に日本は「恥の文化」の国と言われています。周りの目(世間の目)を気にして行動することが良いことだとされています。
日本のADHDの人は他の国と比べてより「恥を感じる」機会が多いように思われます。
目次
ADHDの人が恥を感じる理由
「ADHDであることに恥を感じる」
多くの人は、自分が「ADHD」であることに恥を感じます。
ADHDであることに恥を感じるということは、自分の一部に恥を感じるということです。
ADHDの人の中には、ADHDであることを隠そうとする人もいるかもしれません。
しかし、これはとても疲れることですし、孤独な作業です。また必要とするサポートを周囲から得られませんし、人と心から仲良くなることもできません。
もしADHDであることをまるで目の色と同じくらいに当たり前であると思えれば、きっと素晴らしいことでしょう。
「他の人と違うことに恥を感じる」
多くの人は、同年代の人と違うことに恥を感じます。
特に子供たちは大人以上に敏感ですよね。
子どもたちは友人たちに合わせようと必死になりますし、友人たちより目立つことを嫌います。
しかしADHDの子供は、学校での特別なサポートなどで、どうしても他の子どもより目立ってしまうことが多いのです。
特に同質性が重んじられる日本の学校だと、ADHDの子どもはより恥を感じやすいかもしれません。
「ADHDの行動から恥を感じる」
ADHDを持っていると、様々な行動にその影響が現れます。
その中には、恥を感じるような行動も少なくありません。
衝動的に行動してしまったり、会話がうまくできなくて後で「自分はバカだ」と思ってしまったりするのです。
また家でも、家の中が汚れていたり、物事を忘れやすかったりして、恥を感じるかもしれません。
「過去の恥を感じる」
過去の失敗をよく思い出して、とても恥ずかしく感じることはありませんか?
過去の失敗に意識が戻り、そのたびに恥を追体験するのです。
「現在の自分に恥を感じる」
大人のADHDの人の共通点として、現在の自分に満足していないということがあります。
思い描いた目標に自分が到達していないと思っているのです。
おそらく友人が自分の望む目標にすでに達しているのを見ることで、恥を感じ、怒りさえ覚えているかもしれません。
自分は友人と同じくらい賢く、同じように目標に達成できると知っているからです。
ADHDの人が恥を感じないようにする方法
「ADHDは神経の問題であることを知る」
ADHDは神経の問題であり、恥を感じることの原因はすべてADHDの症状から生じていることを知りましょう。
そうすることで、あなたがあなた自身に負わせてきた非難や恥を取り除くことができます。
「ADHDについて多くのことを学ぶ」
本や、インターネット、専門家などを通して、ADHDについてできるだけ多くのことを学びましょう。
ADHDのついての知識とサポートは、苦しんでいるのはあなただけではないことを知る助けになります。他のADHDの人も同じような経験をしているのです。
「自分自身に優しくする」
自分自身への話し方を変えましょう。(自分への)同情は、恥を消してくれます。
「自分にやさしく話かける(子どもや友人に話すような)」ことは、身体にプラスの影響があります。
これだけでもあなたの人生を変えるでしょう。
「恥を消すためにできる具体的な行動」
恥を消すためにできる具体的な行動をリストに書き出しましょう。
たとえば、仕事にいつも遅刻して恥を感じているなら、時間に間に合うような戦略を考えましょう。
参考記事:ADHD and Shame