via:https://www.israel21c.org/high-hopes-for-new-adhd-treatment-device/
イスラエルのベンチャー企業がADHDを改善できる新しい医療機器を開発しました。
この機器は薬を必要としません。
これは、イスラエルのハイファに拠点を置くInnoSphere社が開発した医療用「帽子」です。
この帽子には小さな電極が埋め込まれており、ADHDの特性に関係する脳の領域に電荷を加えます。こうすることで脳内のニューロンを刺激して、ADHDが改善できます。
「神経可塑性」を利用
このADHDを改善する機器は、「神経可塑性」を利用しています。神経可塑性は、新しい活動や状況に応じて新しい神経接続を形成したり、傷害や病気を補うことにより脳を再編成する能力のことです。
この機器で脳内に新しい神経結合の形成を引き起こし、それが長期的な効果をもたらすことを目指しているそうです。
さらに、AIアルゴリズムも利用することで、医者には難しい1人1人に合わせた治療が行えます。
もう薬を子供に与えたくない
このアイデアは、創設者兼CEOのラミ・シャクール氏が、友人から「もうADHDの薬を子供に与えたくない」と言われたときに生まれました。
その後、オックスフォード大学で認知神経科学を教える彼の従兄弟のロイ・コーエン・カドシュ氏の協力のもと、機器が開発されました。
臨床試験ではADHDの症状が50%減少
この機器を使用した臨床試験も行われました。
7〜12歳の男の子100人を対象に行われ、10セッション後にADHD症状の約50%が減少したそうです。
さらに、使用後も効果は持続したそうです。
2022年までに実用化を目指す
現在はまだ試験段階ですが、2022年までに実用化を目指しているそうです。
さらに、最終的には家庭での使用を念頭に入れています。
まだまだ実用化には時間がかかりそうですが、薬を使わないというのは画期的だと思います。今後の動きも気になります。
参考記事:High hopes for new ADHD treatment device