ADHDの人は、自分の強みを活かせる仕事を選ぶことが仕事での成功の鍵です。
自分の苦手なこと、弱点に大きく依存することの多い仕事よりも、得意なことが多い仕事をしたほうがよいでしょう。
そこで、ADHDの人の強みを生かせる職業の特徴をいくつか紹介します。
1.「構造化された仕事(やることが明確に決まっている仕事)」
ADHDの人は、仕事の指示や手順、内容が明確に決まっている「構造化された仕事」を選ぶとよいです。
仕事の中には、それとは真逆で明確な指示がなかったり、自分でやることを考えるような自由度の高いものもあります。そのような仕事はADHDの人に向いていない可能性があります。
たとえば、ソフトウェア会社に勤めるADHDの人は、厳密なチェックリストに従い、技術的な手順を何度も繰り返す仕事をしています。ADHDの人はこのような仕事だと問題なくできます。
構造化された仕事の例としては、データ処理や工場の組立ライン、品質管理などの仕事があります。
2.「ペースの速い仕事(変化の多い仕事)」
ペースが速く変化の多い仕事もADHDの人の強みを生かせる仕事です。
ADHDの人の多くは「思考が絶えず動いている」からです。
このような仕事の例としては、医師や看護師、ハウスキーパー(家政婦)、出版、教師、販売、スポーツコーチなどがあります。
3.「起業家的な仕事」
ADHDの人は起業家的な仕事にも向いています。
ADHDのある起業家は多くいます。たとえば、ヴァージングループの創設者であるリチャード・ブランソン氏や、ジェットブルー航空の創設者であるデビッド・ニールマン氏、キンコーの創設者であるポール・オルファレア氏、IKEAの創設者であるイングヴァル・カンプラード氏などです。
4.「クリエイティブな仕事」
研究によると、ADHDの人は創造性が豊かな人が多いことがわかっています。そのため、ADHDの人はクリエイティブな仕事に向いていると考えられます。
クリエイティブな仕事の例としては、ミュージシャン、アーティスト、ダンサー、エンターテイナー、発明家、教師、建設、メカニック、グラフィックデザイナー、インテリアデザイナーなどがあります。
ただし、これらの仕事では生計を立てることが難しい可能性もあります。
「まとめと感想」
以上です。また、ほかに「興味関心の持てる仕事」や「緊急性のある仕事(救急救命士、消防士、看護師など)」も向いています。
これらの職業の特性を見ていくと特徴が反対のものもあります。
たとえば、「構造化された仕事(やることが明確に決まっている仕事)」と「ペースの速い仕事(変化の多い仕事)」や「起業家的な仕事」は、その特徴が真逆のようにも思えます。
ですから、同じ「ADHD」の人でも、個性などによってその強みを生かせる仕事は大きく違うということなのかもしれません。
ADHDの人に向いていると言われる仕事を探すのも大切ですが、まずは自分個人の特性をきちんと理解することが大切なのかもしれません。
また、それでもADHDの人の仕事探しで共通すると思われるのは、最初に書いたように強みが生かせ弱みに大きく依存しない仕事なのかもしれません。
といってもなかなか難しいですが。
参考記事:6 Best Job Attributes for Adults with ADHD