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大人のADHDの二次障害としてタバコを吸い、ニコチン依存が生じる?

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タバコ灰皿

大人のADHDとタバコには密接な関係があります。

大人のADHDには「二次障害」というのがあり、その障害の一つがタバコと関係しているのです。

簡単に言うと、ADHDの人の喫煙率は高く、それは二次障害が原因なのです。

大人のADHDの診断項目の中に、タバコを吸っているかどうかの質問がある場合も多いです。

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ADHDの二次障害とは?

ADHDの二次障害とは、ADHDの特徴から引き起こされる障害です。

これまでご紹介したとおり、大人のADHDの特徴をもつ人は「落ち着きのなさ」「物覚えの悪さ」「衝動的な行動」といったことが原因で、幼い頃から養育者にずっと叱られ続けたり、なかなか成果を挙げにくかったりといった経験をすることが多いようです。

その結果、自分を責めて自分のことをどんどん嫌いになっていき、病気につながることもあります。

このように、ADHDの特徴が直接的あるいは間接的に影響した結果、二次的に引き起こされたほかの病気(や困った事態)のことを「二次障害」といいます。

参考記事:うつ病だと思っていたのにADHDだった!?

つまり、ADHDの特徴(例えば「落ち着きがない」)によって他人から責められたり、自己嫌悪になったりした人が、その結果なんらかの病気などに至ることを「二次障害」といいます。

大人のADHDの二次障害の例

大人のADHDの二次障害でよくあると言われているのが以下です。

  • うつ病
  • 不安障害
  • 物質依存(薬物やアルコールを乱用してしまいます)

一説には、大人の75%以上がこれらの二次障害を抱えているそうです。

タバコと関係があるのは「物質依存」

この二次障害の中でも、タバコと関係がある二次障害は「物質依存」です。その名の通り、物質に依存してしまう状態を指します。

物質依存はその名のとおり、アルコールや薬物に依存してしまうことです。背景として、ひどい自己嫌悪感の苦しみを緩和するために薬物を用いるという見方や、衝動性が強いため薬物に手を出してしまうという見方が挙げられています。

大人のADHDの人の有病率は、そうでない人の約2倍。32~53%にアルコール、8~32%に薬物の問題があることがわかっています。薬物やアルコールの他にも、コーヒーやタバコなどの嗜好品を過剰に摂取してしまう方も多くいらっしゃいます。ニコチンに関する研究の中で、ADHDの特徴をもつ人は「自分の症状を自分でなんとかしよう」という目的でもタバコを吸っていることがわかってきています。

参考記事:うつ病だと思っていたのにADHDだった!?

物質依存の対象は、アルコール、薬物が多いですが、その他にタバコも入っています。ADHDでタバコを吸ってしまう人は、タバコを吸うことでADHDの症状を改善しようとしている人がいるようです。

確かに、ADHDの特徴の一つである「落ち着きのなさ」を改善するには、タバコがある程度有効かもしれません。タバコを吸うとリラックスできるという人も多いでしょう。タバコを吸えば「落ち着く」ことができるのです。

私も長い間タバコを吸ってきました。タバコを吸うと頭がすっきりするような気がするのです。ADHDの人は気分の切り替えが苦手だと言われています。タバコは頭をすっきりさせて、気分の切り替えができるような気になるのです。ただし、これはただのニコチンによる依存効果なのかもしれません。

それに、タバコを吸うことは短期的には有効かもしれませんが、長期的にはもちろん問題が多いでしょう。タバコを吸えば健康を害する可能性が大きいのです。

また、症状を改善する目的で吸っていたのが、そのうちニコチンに依存し始めてしまい、タバコを吸うこと自体が目的化してしまうということもあるでしょう。

タバコを止められないADHDの人はどうすればよい?

その場合は「自分にとってタバコを吸うことはどういう意味があるのか?」をきちんと考えることが必要かもしれません。タバコを吸うことの、メリットとデメリットを自問自答するのです。

タバコを吸うことで落ち着きがない自分を忘れようとしているのではないか?または、長期的には健康を害する可能性がある、金銭的にも浪費の原因になっている・・・などと考えることで、タバコを止める方向に向かうことができるかもしれません。

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ほかには、深く深呼吸をするのも効果的だと思います。鼻から息を吸い、口からゆっくりはきだします。腹式呼吸というものでしょうか。それだけでも頭がすっきりするので、タバコを吸うのと似たような感覚になれます。


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