ADHDと診断されると、生涯ADHDで苦労するのではないかと思ってしまうかもしれません。
しかし、ADHDの人の中にはADHDの症状をとてもうまく管理している人たちがいます。
その人たちにかかると、ADHDに関連する問題をうまく隠しているので、あたかもADHDが消えたかのようにさえ見えるのです。
そこで今回は、ADHDで苦労しないための仕事選びや人との付き合い方、ライフスタイル、考え方のヒントをいくつか紹介します
1.「仕事環境」
仕事環境は、あなたの人生で最も重要な部分です。なぜなら仕事は人生で多くの時間を占めるからです。あなたの強みと性格に合った仕事を選ぶのが一番です。
学校では、多動性のある子供の多くはイスにずっと座っていることができず、友達とおしゃべりをしたりしてトラブルを引き起こします。同じように、ADHDの人にとって職場で8時間ずっと座って働くことは拷問です。しかしたとえば営業の仕事は、あちこちの顧客のもとに出かけて仕事をするので、2日と同じ日はありません。そのためADHDの人には向いている仕事と言えます。
不注意型のADHDの人はしばしば周りから「動作が遅い」と言われてしまいます。そして仕事を終わらせるのにとても時間がかかります。そのような人は、スピードが求められる仕事よりも、自分のペースでできるような仕事がいいでしょう。
またADHDの人は朝起きるのが苦手です。したがって、例えば朝7時30分に始まり少しでも遅れることが許されない仕事よりは、「フレックスタイム」があったり、9時5時の仕事よりも開始時間が遅くその分終わるのも遅い仕事のほうが、ADHDの人には向いています。
2.「ライフスタイル」
毎日の運動、朝食でタンパク質をとること、オメガ3脂肪酸を摂取すること、十分な睡眠、瞑想はとても大切です。
これらのことを毎日無理なく続けるためには、待ちきれないくらい楽しむか、歯ブラシをするように生活の一部にしてしまいましょう。
3.「人」
あなたのことを素晴らしいと思ってくれる人と一緒に過ごしましょう。あなたを批判したり、落ち込ませるような人たちとは一秒たりとも一緒にいる必要はありません。
そのままのあなたを愛してくれる人と一緒にいると、あなたは自分が価値ある人間であり、愛されていると感じることができるでしょう。自分の悪いところばかり考えるのは止めましょう。
また他の人から批判されるのを避けるために、一生懸命「普通」であろうとふるまうと、ADHDはさらに悪化します。しかしリラックスした状態で幸せを感じていれば、ADHDは改善します。
4.「考え方」
あなたが現在の自分と自らのADHDの症状に不満がなければ、失敗をしたとしても気にする必要はありません。淡々と処理すればいいだけです。
もし財布を失くしてしまった場合は、銀行に電話をしてカードを止めてもらいましょう。車を駐車場のどこに停めたかわからなくなってしまったら、車を探しましょう。
そのミスに怒り狂ったり、ミスをした自分をひどく責めてはいけません。
自らのADHDの症状を管理して、うまくやっていくための戦略とテクニックを学びましょう。そうすれば、何か起きた時もそれに自信をもって対処することができ、自分の落ち度だとは思わなくなります。
参考記事:Does ADHD Ever Go Away?